フランスで開催されるF1のグランプリはフランス・マルセイユ近郊のル・キャステレ村にあるポール・リカール・サーキットで行われます。2018年から2022年までの5年間にわたり開催されます。フランスグランプリは2008年のマニクール・サーキット以来10年ぶりの開催です。ポール・リカール・サーキットで開かれるのは地元フランス人のF1ドライバーが優勝した1990年以来28年ぶりの開催です。ポール・リカール・サーキットは1970年に資金調達を手がけた、世界的なフランスの酒造メーカーの創業者の名前を冠したサーキットです。そのためフランス国内でもF1人気は高く、1971年から1990年まで長期にわたりF1のグランプリが開催されました。2002年にはドイツ人の建築家によって改修工事が施されています。
コースは典型的なストップアンドゴーのサーキットです
フランスグランプリのポール・リカール・サーキットはコーナー数15個の時計回りで全長5.842kmです。ポール・リカール・サーキットの最大の特徴は1.8kmのミストラス・ストレートの途中にシケインという小さいコーナーがあります。時速340kmから50kmぐらいまでフルブレーキをかけるコーナーです。ここが最大のオーバーテイクポイントです。15個のコーナーの内、高速コーナーは第10コーナーのシーニュコーナーのみです。他の14個のコーナーは全て低速コーナーです。低速コーナーとは1速や2速ギヤまでシフトダウンして走行するコーナーです。低速コーナーと長いストレートを組み合わせた’ストップアンドゴー’サーキットです。そのためエンジンの全開率が70%と高く、高速から低速に速度のアップダウンが激しいためタイヤへの負担が大変高いF1サーキットです。
オーバーテイクシーンをお楽しみください
「ミストラル・ストレート」はシケインをはさみますが、1.8kmの長いストレートは名物のひとつです。高低差もあり、ミストラルの意味は「フランス南東部に吹く強い北風」で時々突風のように吹き荒れます。ダウンフォースを効かし地面に吸い付くように走るF1カーにとってこの突風は非常に厄介です。気まぐれに吹く突風をいかにマネジメントするかは勝負の分かれ目になります。DRS(ドラッグリダクションシステム)が使える区間がメインスタンド前とミストラル・ストレートのシケインまでの2区間あります。オーバーテイクシーンがたくさん見られます。タイヤに厳しいサーキットなのでピット作業でのタイヤの選択も重要です。ハイパーまたはスーパーソフトタイヤを装着した時は「勝負」みて良いでしょう。美味しいワインを片手にエキサイティングなグランプリレースをお楽しみください。